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         「 でもそれは、結局は夢なのだと 」 (2008年8月5日)


      夢を見た。

      一番「会いたい」人に会う夢を見た。

      夢の中でとてもはっきり、生々しくその人は私の前に現れてくれた
     ――のだけれども、

      結局は、覚めてしまって「夢」だと知る。



      ――いいや、違うな。

      夢の中での私は、

      『こんなことあるわけがない、夢なんだよ』

      ずっとその疑いを抱いており、

      覚めてからあらためて

      『どうして本当じゃないんだろう』

      夢でしかなかったことが悲しくなる。



      かの荘子は「胡蝶の夢」で、夢もまたひとつの現実(うつつ)と説いた。



      私が今朝方に見た夢もまた、ひとつの「現実(うつつ)」なのだろうかと思えば
     そこに「希望」も立ち現れそうではあるものの。

      眠りの中でどんな夢に出合うのかは、起きて過ごす現実以上に取りとめなく不確実で、

      やっぱり、あまり慰めにはならないんだな。



      ああ、意地悪だね。今さらになって思い出したようにこんな夢を見る。

      それでも、しばらく悲しさがぶり返しても、もう夢でさえ会えないよりはマシなのだ、と、

      何とか自分で自分を励ましてようやく、私は寝床から起き上がる。

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