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         「 ホットケーキ 」 (2006年1月23日)


        今日は子どもらの冬休み最後の日。

        お昼はひさしぶりにホットケーキを 焼いてやった。

        子どもは二人ともホットケーキが大好きだ
        (そしてもちろん私自身も、子どもの時分
        には好きだった)。

        熱いフライパンにクリーム色の生地を
       お玉でひとすくい流し入れ、
        蒸気をあげながら表にぷつぷつと
       いくつもの穴が開いたら、ひっくり返す。
        そうして、フライパンをゆすって
       ケーキが動くようになればできあがり。

        「上にバター乗せて!
         あとハチミツも!」

        熱々にとろける甘味とほんのり塩味。
        嬉しくておいしい、子ども時代のとっておき。

        レストランなどで出される、二段重ねの
       分厚いホットケーキ。あれは焼く際に生地を
       リング状の金型に流し入れて作る。

        東京・神田のホットケーキで有名な
       喫茶店の厨房の写真を見たことがあるが、

        よく磨き込まれたピカピカの赤銅色の
       大きなプレートの上に、見事なキツネ色に
       焼きあがったケーキがずらりと並ぶ様は
       まさしく"壮観"の一語だった。

        ―そこまでの"出来"は家庭では難しいけど、
       ニコニコ嬉しそうにお皿に向かう顔二つを
       見ていると私も嬉しくなる。


        子どもが母親の手作りホットケーキを
       喜んで食べてくれる期間などごく短い。

        それはただ、今だけの喜び。
        だからこそ…
        休みの日の "お楽しみ"をこれからも、
       せいぜい頑張って味わわせてやろうか。

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