「名作ゲーム『ダンジョン マスター』について」 (2月6日)

  この2月4日、当館のリンクページに一件のリンクを追加しました。
  『ダンジョン マスター』というゲームをダウンロードできるサイト(米国)です。
  しかしこの『ダンジョン マスター』、パソコン歴の長い方ならご存知でしょうが
 何分にも古いゲームですので、ここでちょこっと説明することにしました。
  『Dungeon Master(ダンジョン マスター、略してダンマス)』とは、
 1986年に米国FTL(Faster Than Light)社によって開発された、
 リアルタイムコンピュ―ターRPGです。2Dの画面内に擬似3Dの世界を作成し、
 さまざまなオブジェクトを実現するという"箱庭システム"を確立した、まさに
 エポックメーキングと呼ぶべき存在。これ以降のリアルタイムRPGに、大きな影響を
 及ぼしました。

  最初にゲーム内で実際に活動するキャラクターを選び(1〜4人まで)ますが、
 画面は一人称視点。つまりプレイヤー本人が自分の目で、ゲームの舞台である
 アナイアス山内のダンジョンを探索するかのように進みます。
  ダンジョン内はもちろん危険なトラップ満載、モンスターいっぱい。そしてリアル
 な"時間"の概念が導入されているがゆえに、お腹は空くし喉も乾く(そのまま放置
 すると、もちろん死ぬ)というシビアな環境。
  生き延びるためには泉をさがして水を確保し、辺りに落ちている食料だけでは全然
 足りないのでモンスターを倒してその肉を食らわねばなりません。つまり、ダンジョン内
 サバイバルゲームでもあるのですね。
  そうしてレベルアップしつつ12階層もあるダンジョンをうろつくわけですが、この
 ゲーム、ほとんど全ての行動が何らかのレベルアップにつながります。剣で素振りを
 しても、石ころとか投げるだけでも「強さ」や「素早さ」がアップ。呪文も成功するしない
 にかかわらず、唱えれば「魔法使い」か「僧侶」の要素がアップ。まさに経験こそ力、
 人生これすなわち修行。
  と、ここまで説明してお分かりでしょうか。「ダンジョン マスター」はとても自由度
 の高いゲームなのです。ストーリーも一応は存在するものの、ほとんどのプレイヤー
 の目的は、ダンジョンライフを楽しむことにこそあります。
  なにしろモンスターへの対処の仕方ひとつ取って見ても、武器で攻撃、呪文(ファイ
 アーボールなど)で攻撃、開閉する戸にはさんでやっつける、小部屋に誘い込んで
 戸を締め切る、落とし穴に落とす…など選択肢はいろいろ。
  手に取れる物は必ず投げることができ、投げた物の後を追い駆けて、自分の方が
 早ければオデコにぶつかりもするという"リアル"な感覚。最初の登場から20年近く
 が過ぎた今もなお、数多くのプレイヤーが「最高のRPG」と信じて疑わない理由は、
 この高い自由度によるものでしょう。

  管理人はSFC版とPCエンジン版、サターン版をプレイしました。パソコン版は、
 パソコンを始めたのが昨秋からと遅かったため未プレイです。残念です。でも最近、
 ネットで「ダンジョン マスター」をフリーゲームとして配布してくれるサイトを知り
 ました。大感激です。
  実はこれ、ファンが自分で作った"クローン"と呼ばれるソフトなのですが、
 再現度は非常に高いそうです。管理人も実際にダウンロードしてプレイしてみましたが、
 本物とほとんど変わらないと思いました。そこでリンクでご紹介と相成ったわけです。
  ここまでお読みくださって興味を持たれた方、ぜひ一度プレイしてみてください。
 ゲーム的リアルの真髄とは何かが、必ずや体感できるでしょう。
  ただし一度このタイプにはまってしまうと、世にあまたあるドラクエタイプのRPGが
 「ヌルい」としか思えなくなるのも、また事実ですが。


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