今回は、堅い話です。堅い話苦手なお方は、どうぞお戻りくださいませ。
最近、小説の検索サイトにボチボチと登録などしておるのですが、登録する際の
よくある記入事項の一つに「ジャンル」があります。で、私は「ファンタジー」の欄に
チェック入れたりするわけなのですが…なあんか、釈然としない。
というのも、自分としてはあまりジャンルを意識して書いてはいないからです。
『カルドセプト』からインスピレーションを得て浮かぶ世界を、私は文章という形で
切り取る事しかできないので書いている。まあ、それだけです。だから、正直言って
「ファンタジー」を書こうとしているわけじゃあない。他人様から見れば「ファンタジー
だよ、それは」と言われるのかもしれないけれども、自分自身にはそういう意識は
無いのですよ、あんまり。
釈然としない感覚も、そんな事から来ているのでしょう。
で、ここで疑問が。私自身は「このジャンルを書きたい!」という熱烈な意識は
無いのですが、他の方はどうなのでしょうか?
「学園もの書きたい」とか「推理もの書きたい」とか…。
う〜ん、そうじゃあないでしょう、やっぱり。ジャンルが先にあるわけじゃない、
「今はこれしか書けない」から書いてるはずだと思うのですが…。
それに、もし「ジャンル」が先にあるのだとしたら、選択した「ジャンル」に
相応(ふさわ)しい内容を書こうという意識が働いているはず。でもそんな意識は
「書く」行為にとって、マイナスにしかならないとも思うのです。
だって、「ジャンル」に相応しい内容などを読んだところで、得られるものは
「安心」しかないではありませんか。
そんな「安心」など、「書く」こと「読む」ことの敵ではありませんか。
とはいうものの、検索するためにはジャンル分けがないと困る(探せない)という
サイトの要請は理解できますので、釈然としないながらもジャンル「ファンタジー」
にチェックを入れ、でも胸の内では、
「好きに書けばいいんだよ、ジャンルも形式も蹴飛ばして、好きに書いてしまえば
いいんだよ」
などと不穏につぶやく者であります。