○『カルドセプト―"力"の扉―』用語解説と登場人物の説明
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  【あらすじ】(※オリジナル色の強い内容です):遠い未来のカルドラ宇宙の物語。
  創世の書=「カルドセプト」の破片であるカードは、集められて本来の力を取り戻しては新たな「世界」を
 生じさせ、長きに渡ってカルドラ宇宙を発展させてきた。しかしいつしか「変化」は忍び寄っていた。 何
 ゆえか新しい「世界」が誕生しなくなり、カードの輪廻が止まった宇宙に衰亡のきざしが見え始めたのだ。
  この事態に亜神・ゼネスは焦燥を抱きつつもなお、カードの戦いを求めて次元を漂流していた。彼には
 カードを集めて新世界の創造を目指す者=セプターを"試す"という役目があったためだ。
  だが、とある名も知らぬ世界に降り立った彼はひとりの異常な能力を持つセプターと出会い、「弟子に
 して欲しい」と頼み込まれるに至った。その者の力に興味を持ったゼネスは師弟の契りを結び、二人は
 修行と探索の日々へと歩を踏み出してゆく……。



使われる用語と世界観の解説
(元のゲームの設定に大胆な個人的解釈を施しております)
カルドセプト  カルドラ宇宙の全てを創り出した「創世の書」、無限のエネルギーである"力"に通じており、
あらゆる「存在(クリーチャー、アイテム)」や「現象(呪文効果)」を現実化することができる。
カルドラ神  カルドラ宇宙を創造した絶対神。この神が「創世の書」カルドセプトに自分の計画する宇宙の
在り様を"記述"することで、宇宙は誕生し成長を遂げた。
リュエード  カルドラ神が最初に創った「世界」。現実界の宇宙に浮かぶ「地球型惑星」と同じ構造・環境
を持つ。カルドラ神はこの地に三極神(創造神、中立神、破壊神)を置き、彼らにカルドセプトを
託して自らの計画の遂行を命じた。
四柱神  リュエードのような「世界」を形作る四つの精霊力=「火」「水」「地」「風」を統べる精霊神である。
其々「火(マグマ)」=「ビステア神」、「水(水流・氷)」=「イクシア神」、「地(有機物)」=「セレニア神」、
「風(無機物)」=「テレイア神」らが管轄する。
 なお、「火」と「水」、「地」と「風」は反発しあい、反対に「火」「風」、「水」「地」は親和作用を持つ。
バルテアス  元はカルドラ神がリュエードに置いた三極神のうちの"均衡"を司る神、中立神。しかしいつしか
絶対創造神の地位を望む野心を抱くようになり、カルドセプトを奪ってカルドラ神に反逆した。
 バルテアスは奪ったカルドセプトに自分の力となる「存在」や「現象」の記述を書き込み、着々と
一大勢力を作りあげてカルドラ神の勢力を圧倒しようとした。これに対しカルドラ神はカルドセプト
を打ち砕くことで野望を頓挫させ、バルテアスは神としての力を失って封印された。
 だが彼はカルドセプトが打ち砕かれる寸前、密かに「カルドセプトはこれを復活させた者の望みを
叶える」との記述を追加。封印された後もカルドセプトを再び我が物とする策謀をめぐらせていた。
カード  破壊されたカルドセプトは、細かな破片=人の手のひら大の石版と化してリュエード世界全土に
降り注いだ。この石版は創世の書の力を受け継いでおり、魔力を注ぐことでカルドセプトに記述され
ている「存在」や「現象」を現実化することができた。人はこれを「カルドセプトのカード」と呼んだ。
セプター  魔力を有し、石版=「カルドセプトのカード」からその本来の力を引き出すことのできる者の名称。
カルドセプトにちなみ、"セプター"と呼びならわされている。
 時を経て、カードに記述された全ての情報を集めると大元であるカルドセプトを復元できることが
わかってきた。そのためリュエードのセプターらは、無限の力を求めて世界のあちこちで激しい
カードの戦闘を繰り広げることとなった
 しかしこうしたセプターによる「カードの戦い」は、実はバルテアスが自分の復活のために
あらかじめ仕組んでおいた事柄であった。
覇者  ひとつの「世界」に存在する、全てのセプターの頂点に立った者のことである。一般には
全種類のカード(カルドセプトの記述)を集め、かつあらゆるカードの使用に長けた者だけが
その資格を有するとされている。バルテアスはリュエードの「覇者」を封印された自分の元に
おびき寄せ、その力を奪うことで復活を果たそうともくろんでいた。
魔力  人間をはじめ、生物がカードや呪文を介して"力"を使う際にその「媒介」となる生体エネルギーのこと。
個人差が大きく持てる者と持たざる者の別がある。また魔力を持つ者の間でも"量"の差異は甚だしい。
一般的には体力に似た性質を持っており、使用すれば減るがしばらく休息すると徐々に回復する。
 生体エネルギーの一種であるためか、使用するたび疲労が蓄積する――というデメリットがある。


主要登場人物の紹介
「赤字」はセプター、「紫字」は物語中の現在時点で故人)
ゼネス
(漂流の亜神)
 この物語の主人公、元はリュエード世界に生まれたセプターである。ある理由により、
カルドラ世界を灰燼に帰することを目指してカードの戦いに身を投じていた。しかしリュエードを
平穏の地にするために活動するセプターと出会い、かれをライバル視して幾たびか戦ううち、
次第に自分の目的に疑問を抱く。ついにはこのセプターと共に、カードの戦いに乗じて復活を
もくろむバルテアスを倒して完全消滅させた。
 その後、リュエードを平穏に導いたセプターは「覇者」としてカルドセプトを復元し、別の新たな
「世界」を創造して「神」となった。そしてゼネスは、新たに生まれた世界からあらわれる覇者が
「神」となるにふさわしい力と魂を持つ者であるかを審査する「覇者の試し人」として、カルドラ
宇宙を漂流する「亜神」となった。
マヤ
(弟子)
 「覇者」を目指すセプターを求め、とある「世界」に流れ着いたゼネスを見出して彼の弟子と
なった少女(17歳)。セプター能力を有しているが、通常のセプターとは大いに異なる特殊な力を
持つナゾの存在である。「セプターはカードを使って何をするべきなのか?」を考えている。
 ゼネスに師事したのは、主にカードの使い方や"力"に関する情報を得るため。少女であるが、
旅の便宜上いつもは男装をしている。
 ※なお、彼女には「異世界FTキャラを質問攻め(50項目)」への回答ページもアリ。
リオ(5話)  マヤがある村で出会った幼い少年、教団「天なる御父」の巡礼者。病に侵され余命いくばくもない。
聖女ルツ
(5話)
 百年前、城塞都市の近くにある漁村に暮らしていた乞食の老女。生まれつきの三重苦のため
人の言葉は話せないはずであったにもかかわらず、死の間際に突如「神の言葉2万言余」を語った。
その奇跡により、教団「天なる御父」によって"聖女ルツ=エリマ"として認定された。
 城塞都市内に設けられた彼女の墓は同教団の聖地であり、厚い信仰の対象となっている。
ロメロ
(6・7話)
 魅惑の歌声を誇る超一流の歌手。セプターでもあるが、カードは「使わない主義」。人情の機微を
知り、愛敬に満ちた"大人の男"である。他人の心にスルリと入り込み寄り添うことも得意。
 ゼネスとマヤの師弟に興味をおぼえ、しばらくの間行動を共にした。
ツァーザイ
(7話)
 北方の乾燥地帯に住む"シンの部族"の少年(10歳)。横笛の演奏に長け、優れた作曲の才をも
合わせ持つ。最近セプター能力に目覚めたが、理由あって姉以外の者にはそのことを伏せている。
ユウリイ
( 〃 )
 ツァーザイの姉(18歳)。非常に優秀なセプターだが、彼女らが属する部族では女性は通常、
セプターとして認められていない。弟のツァーザイにセプター能力が目覚めたら、彼女は持って
いるカードを譲り渡さなければならない運命である。
ロォワン
( 〃 )
 "シンの部族"の長(おさ)の息子にして、現在村で最も強いセプターの青年。責任感が強く、
村人を束ねる役目を買って出ている。ユウリィに好意を抱き、ツァーザイがセプターになるのを
待って彼女を妻として娶りたいと考えている。
アドルフォ
(8話)
 カンパネッラ公爵家の第二公子。金髪の美しい少年(12歳)だが生まれついての「病気」のため、
現在は家族と離れて荘園屋敷に起居している。母(公爵夫人)を慕う気持ちが強い。
マルチェロ
(8・9話)
 カンパネッラ公爵家の使用人。沈着・冷静で情愛濃やかな老紳士であり、やっかいな「病気」に
なやまされるアドルフォの養育係を務めてきた。現在は荘園屋敷の家令として公子の傍に仕える。
ギョーム老
( 〃 )
 公爵家と縁深いユージン王家に出仕する老魔術師、フルネームは「ギョーム・プリオール・アルテ」。
魔術師としての実力は高く、人柄も優れて王家からは厚い信頼を寄せられている。公爵家からも、
公子アドルフォの「病気」についてたびたび助言を求められてきた。
ミリア=ソレル
(7・8・9話)
 かつてエテルナ王家の七代と八代の王に仕えた女性セプター。「大賢者」の称号を得た唯一の
セプターでもある。八代王の寵姫であり、側室として五人の子を産んで公爵家「ソレル家」を復興
させたため、物語内では「ミリア=ソレル」と呼ばれている。
 非常な精密さをもってカードの力を使うことができた第一人者。亡くなった今も「最高のセプター」
として尊敬する者は多い。